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変形性股関節症の再生医療にかかる費用はいくらぐらい?治療期間なども解説!

変形性股関節症の再生医療にかかる費用はいくらぐらい?治療期間なども解説!

関節の痛みや動かしづらさなどがある場合、整形外科や整骨院に通って保存治療を受ける方が多いかと思います。しかし、それだけでは悩みを解消できず、「加齢による関節の痛みは仕方ない」「整骨院に通っているがなかなか痛みが解消されない」などと治療を諦めてしまっている方も少なくありません。

今回は、「変形性股関節症」をテーマに、どのような症状なのか、保存治療以外の治療方法はあるのか、また、その治療にはどれくらいの費用や期間がかかるのかをご紹介していきます。

変形性股関節症とは

何らかの原因によって股関節の軟骨がすり減り炎症が起こることを変形性股関節症と言います。立つ・座る・歩くなどの日常的な動作を行ううえで股関節の痛みは生活の質を著しく低下させるため、早期に治療に取り組むことが大切です。

変形性股関節症はどのような症状ですか?
足の付け根の痛み、しゃがめない、靴下を履きにくい、太ももが痛い、左右に揺れて歩く、左右で足の長さが異なるといった症状が現れるのが特徴です。原因のわからない一次性と、先天性股関節脱臼と臼蓋形成不全による二次性に分類され、日本ではこの二次性の患者さんが大半を占めています。その他、事故やケガ、体重増加、ペルテス病、関節リウマチ、大腿骨頭壊死症などが原因となることもあります。
従来の変形性股関節症の治療法はどのようなものですか?
変形性股関節症の患者さんに対して、これまでは股関節に負担をかけないよう体重を減らすことに注力したり、下半身の筋力トレーニングをしたりと保存療法がメインに行われてきました。また、非ステロイド性消炎鎮痛剤などの投与や、日常生活に支障をきたしている場合は手術療法などが採用されることもあります。

再生医療とは

再生医療とは これまで行われてきた保存療法は鎮痛剤の投与やリハビリテーションを中心とした対症療法がメインで、根本的な改善にはなっていませんでした。そこで注目されたのが再生医療です。再生医療とは、細胞が持つ「再生する力」を利用して損傷した組織や失ってしまった機能の改善を図る治療法です。

幹細胞治療とはどのようなものですか?
再生療法のうちの1つで、私たちの身体の中に存在する「幹細胞」を用いて行う治療を幹細胞治療と言います。幹細胞は軟骨を再生する力があるため、手術が不要になる可能性が高まります。なお、これまでは幹細胞を骨髄から採取することが多かったのですが、幹細胞の含有量の多さや成⻑因⼦・免疫抑制⼒の⾼さから、近年では脂肪から採取する治療が一般的となってきています。
自己細胞シートによる軟骨再生治療について教えてください。
再生医療の1つで、患者さんの細胞を採取して自己細胞シートを作成し、それを移植することですり減っている軟骨を修復する治療です。患者さんの年齢や症状の程度などの条件はありますが、変形性膝関節症などに対する高位脛骨骨切り術が適応となる方が対象となります。診察や検査・投薬・入院費などには保険が適用されますが、自己細胞シートの作成や移植は保険適用外となります。費用はおおよそ400万円ほどとなります。

変形性股関節症の再生医療の治療法

変形性股関節症に対する代表的な治療として、PRP療法と自己脂肪由来幹細胞治療が挙げられます。ここからは、これらがどのような治療なのか、治療の流れなどをご紹介します。

変形性股関節症のPRP(多血小板血漿)療法とはどのようなものですか?
PRPとは日本語で多血小板血漿と言います。この名の通り、血小板を多く含む血漿のことを指し、患者さんの血液を遠心分離にかけることで抽出できます。血小板には、傷を修復する作用のある成長因子が多く含まれており、この力を利用して痛みの軽減などを目指すのがPRP療法です。患者さんご自身の血液を使用するため、アレルギー反応や拒絶反応などの副作用が少なく、手術の必要もないため、身体への負担が少ない治療法です。
変形性股関節症のPRP(多血小板血漿)療法の流れを教えてください。
まず採血を行います。そこで採取した血液を遠心分離機にかけ血漿成分を抽出し、それを患部へと注射します。入院や手術をする必要はありません。注射部分はまれに内出血を起こすことがありますが、数日で消えていきます。また、治療を受けた日は運動や飲酒は控えるようにしてください。
変形性股関節症の自己脂肪由来幹細胞治療とはどのようなものですか?
自己脂肪由来幹細胞治療とは、患者さんご自身から幹細胞を採取し、患部に直接注射する治療法です。自己脂肪由来幹細胞は脂肪だけでなく、骨や軟骨、心筋細胞、血管を作る細胞に分化する能力も持っているため、すり減った軟骨を修復し、再生することが期待できます。股関節は人間の身体で1番大きな関節のため、幹細胞の量や質、しっかりとした注射技術が求められます。なお、先ほど紹介したPRP療法は、患部の炎症や痛みを抑えることはできますが、軟骨を作り出すことはできません。
変形性股関節症の自己脂肪由来幹細胞治療の流れを教えてください。
まず、下腹部周辺に局所麻酔を施して1cmほど切開し、そこから脂肪を米粒2~3粒ほど採取します。ここでの所要時間は約20分で、麻酔をしているため痛みは少ないかと思います。採取した脂肪を、4~6週間ほどかけてCPC(細胞加工室)で培養し、培養した幹細胞を股関節に注射するというのが、自己脂肪由来幹細胞治療の流れです。

変形性股関節症の再生医療の費用

変形性股関節症の再生医療の費用 治療を受けるうえでネックなのが費用に関することでしょう。ここからはそれぞれの再生医療にかかるおおよその費用をご紹介していきます。

変形性股関節症をPRP(多血小板血漿)療法で治療する費用はいくらぐらいですか?
PRP療法は保険が適用されないため自由診療となります。自由診療のため、費用は治療を受ける医療機関によって大きく異なります。3万円で提供している医療機関もあれば、15万円以上支払わなければならない医療機関もあります。いずれにしても決して安い金額ではないため、治療作用や持続期間、メリット・デメリットなどを考慮したうえで治療を受けるようにしましょう。
変形性股関節症を自己脂肪由来幹細胞治療で治療する費用はいくらぐらいですか?
自己脂肪由来幹細胞治療もPRP療法と同様、自由診療です。こちらはPRP療法よりも高額で提供している医療機関が多く、費用は100万円を超えることが予想されます。

変形性股関節症の再生医療の治療期間

最後に、再生医療にかかる治療期間をご紹介します。仕事やスポーツへの復帰を目指している方、どれくらいの期間を要するかが気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

変形性股関節症をPRP(多血小板血漿)療法で治療する期間はどれくらいですか?
作用を感じるまでの期間には個人差があります。PRP注射を受けてから1カ月で緩和されてきたと感じる方もいれば、3カ月から半年をかけてじっくりと作用を感じる方もいるようです。なお、治療後の経過観察・作用評価として、1カ月後・3カ月後・6カ月後に診察を受けることが大切です。
変形性股関節症を自己脂肪由来幹細胞治療で治療する期間はどれくらいですか?
患者さんから脂肪を採取したあとに幹細胞の培養を行います。培養には3〜6週間ほどかかります。また、初回の注射から2回目の注射までは2〜4週間以上空ける必要があるため、最低でも1ヶ月は要することを理解しておきましょう。

編集部まとめ

今回は、変形性股関節症に対する再生医療についてまとめました。これまで保存治療や手術しか治療法を知らなかった、という方でも新しい選択肢として学ぶことができたのではないでしょうか。日々の基本的な動作を行ううえで欠かせない股関節に関する悩みを少しでも解消し、皆さんが長くはつらつと過ごすことができれば幸いです。

参考文献

この記事の監修歯科医師
松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業

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