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幹細胞とは?幹細胞の特徴から再生医療まで徹底解説!

幹細胞とは

幹細胞について知っていますか?本記事では幹細胞について以下の点を中心にご紹介します。

  • そもそも幹細胞とは
  • 幹細胞の種類
  • 幹細胞の特徴

幹細胞について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

そもそも幹細胞とは?

そもそも幹細胞とは?

幹細胞とは、特定の器官や組織を構成する多様な細胞を生み出す能力(分化能)と、自己複製する能力(自己複製能)を持つ細胞のことを指します。これらの能力により、幹細胞は身体の成長、修復、再生をサポートしています。
幹細胞は、胚性幹細胞と成体幹細胞の2つの主要なタイプに分けられます。 胚性幹細胞は、受精卵から形成され、全ての細胞タイプに分化する可能性があります。
これらは主に医学の研究や治療に利用されますが、問題も存在します。 近年、幹細胞研究は医学の分野において大きな進展を遂げており、再生医療や疾患治療の可能性を広げると期待されています。

幹細胞の種類

幹細胞の種類

幹細胞にはどのような種類があるのでしょうか?以下で解説していきます。

多能性幹細胞

多能性幹細胞は、特に注目される特殊な種類の幹細胞です。これらの幹細胞は、全ての体細胞のタイプに分化する能力を持っています。つまり、皮膚細胞、神経細胞、筋肉細胞など、あらゆる組織や臓器を構成する細胞に変化できます。これらの幹細胞は、医学的な研究や再生医療に大きな可能性を秘めています。

ES細胞

ES細胞(胚性幹細胞)とは、ヒトやマウスの初期胚(胚盤胞)から取り出された内部細胞塊の細胞を、多様な細胞に分化する能力(多能性)を持ったまま、シャーレの中で培養し続ける特殊な細胞です。
ES細胞は、胚盤胞から取り出されるため、胚の初期段階では幹細胞であり、多様な細胞タイプへと分化する可能性を持っています。
これらの細胞は無限に増殖できるため、継続的な培養が可能で、研究や治療に大きな期待が寄せられています。 ES細胞の特性を活用することで、再生医療や疾患の治療法の開発、薬物のスクリーニング、生物学の基本研究などに応用が進んでいます。

iPS細胞

iPS細胞は、成体細胞から特殊な因子を導入することで、胚性幹細胞に似た特性を持つ細胞に変換するものです。iPS細胞は、胚性幹細胞と同じく、あらゆる細胞タイプに分化することが可能ですが、胚に依存せずに個人の細胞から作製できます。
例えば、患者さんの細胞からiPS細胞を作成し、その後必要な細胞に分化させることで、移植拒絶反応を回避し、より良い治療が期待されています。
また、病気のメカニズムの解明にも貢献し、新しい治療法の開発にも繋がると考えられています。 現在、iPS細胞は治療法として実際に使用される段階には至っていませんが、臨床試験も進行中です。将来的には、心臓病やパーキンソン病など、様々な難病の治療に役立つ可能性があります。

組織幹細胞

組織幹細胞とは、各組織内で維持再生に必要な細胞分化能を持つ特殊な幹細胞を指します。組織幹細胞の研究は、再生医療や治療法の開発において重要な役割を果たしており、将来的には多くの難病や損傷に対する治療の可能性を広げることが期待されています。

幹細胞の特徴

幹細胞の特徴

幹細胞にはどのような特徴があるのでしょうか。以下で解説していきます。

多分化能

幹細胞の多分化能(分化能)とは、私たちの体を構成するさまざまな細胞に変化できる能力を指します。例えば、皮膚が傷ついた場合、休眠状態にあった幹細胞が活性化し、皮膚の細胞に変化して傷を修復する役割を果たします。
この多分化能により、幹細胞は身体の成長や組織の再生に重要な役割を果たします。また、幹細胞の多分化能は医学の分野においても大きな意味を持っています。
例えば、心臓や脳などの損傷した組織を再生させる治療法の開発において、幹細胞の多分化能が期待されています。

自己複製能

自己複製能は、幹細胞の重要な特徴の一つです。これは幹細胞が自分と全く同じ能力を持った細胞に分裂する能力を指します。幹細胞は、体内で減ったり損傷したりした細胞を補うために分化しますが、その際に幹細胞を複製することで、消失してしまうことを防ぎます。
この自己複製能により、幹細胞は長期間にわたって生き続けることが可能であり、組織や臓器の修復や再生に重要な役割を果たします。たとえば、骨髄に存在する造血幹細胞は、血液細胞を生成する能力を持ちながらも、自己複製することで造血系統を支え続けます。
幹細胞を利用した治療法や再生医療は、自己複製能を持つ幹細胞を用いることで、患者の自己免疫応答を抑制せずに治療が可能となる可能性があります。ただし、幹細胞の自己複製には細密な制御が必要です。

パラクライン作用

幹細胞の特徴的な働きの一つに、パラクライン作用があります。パラクライン作用とは、細胞が分泌するエクソソーム、成長因子、サイトカインなどの分子が、近接する細胞や組織に直接影響を与える現象を指します。
これらの分泌物が全身を巡る大循環を介して遠方の細胞に作用するのではなく、近くの細胞に局所的に作用することが特徴です。 幹細胞が周囲に分泌するこれらの活性物質は、隣接している幹細胞にパラクライン的に作用し、老化や損傷によって機能が低下した箇所に細胞を集めることで組織再生・修復を促進します。
幹細胞自体の効果だけでなく、その分泌物によるパラクライン作用が組織再生に重要な役割を果たしているとされています。

幹細胞と再生医療

幹細胞と再生医療

幹細胞と再生医療はどのような関係なのでしょうか。以下で解説していきます。

幹細胞を利用した再生医療

幹細胞を利用した再生医療は、傷つき弱った細胞の修復を促進します。これらの幹細胞は、体内の本来の自己修復力を強化し、損傷した軟骨や機能を喪失した臓器に働きかけ、機能を回復させることを目指しています。
例えば、関節炎や心筋梗塞などの慢性的な疾患に対して、幹細胞を移植することで組織再生を促進し、症状の改善や健康な状態への回復を促します。
幹細胞は多様な組織や器官に分化する能力を持つため、再生医療においては非常に有望な治療法とされています。また、自己免疫疾患や器官移植後の免疫拒絶反応を抑制するための免疫調節効果も期待されています。

現在提供されている幹細胞を用いた再生医療等製品

承認されている「再生医療等製品」は5種類あります。
火傷やあざ、水疱症の治療に用いられる培養皮膚シート、外傷で欠損した軟骨の修復に用いられる培養軟骨、虚血性心疾患による重症心不全に用いられる培養心筋シート、骨髄移植後の拒絶反応を抑制する薬(ヒト(同種)骨髄由来間葉系幹細胞)、そして脊髄損傷に伴う神経症候及び機能障害の改善薬(ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞)です。
これらの製品は、幹細胞を応用した治療法として注目されています。特に、再生医療等製品の利用は、難治性の疾患や損傷に苦しむ患者にとって新たな希望をもたらす可能性があります。

注目の間葉系幹細胞治療

間葉系幹細胞は、成人の組織から容易に取得できる幹細胞であり、脂肪や骨などの細胞に分化する能力を持っています。これに加えて、内胚葉系や外胚葉系の細胞にも分化することが可能で、近年の研究では免疫抑制作用や腫瘍に集積する性質が報告されています。
間葉系幹細胞は、幹細胞治療の新たな展望をもたらしています。例えば、間葉系幹細胞を移植し、拒絶反応を抑制する研究や、がんの遺伝子治療薬の運搬に利用する研究が進行中です。さらに、組織エンジニアリングという分野でも間葉系幹細胞の利用が進められており、3次元の人工臓器や組織を作成する目標に向けた研究が進展しています。
すでに間葉系幹細胞を利用した治療法も実現しており、軟骨損傷の治療には軟骨細胞シートが利用され、脊髄損傷に対する点滴投与も条件付きで保険認可されました。

まとめ

まとめ

ここまで幹細胞についてお伝えしてきました。幹細胞の要点をまとめると以下の通りです。

  • 幹細胞とは、特定の器官や組織を構成する多様な細胞を生み出す能力(分化能)と、自己複製する能力(自己複製能)を持つ細胞のこと
  • 幹細胞の種類は、「ES細胞」「iPS細胞」「組織幹細胞」に分かれている
  • 幹細胞の多分化能(とは、私たちの体を構成するさまざまな細胞に変化できる能力をのこと

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
高藤 円香医師(自衛隊阪神病院)

高藤 円香医師(自衛隊阪神病院)

防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科

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