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再生医療によるほうれい線治療|効果やPRP皮膚再生療法について解説

再生医療によるほうれい線治療|効果やPRP皮膚再生療法について解説

ほうれい線は再生医療によって改善する可能性があります。

一方で「再生医療による効果にはどのようなものがあるのだろか」などと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では皮膚再生療法の効果や、PRP皮膚再生療法について解説します。

気になる方はぜひ参考にしてください。

再生医療によるほうれい線治療

肌を確認

再生医療によるほうれい線治療とは、自身の細胞や組織を利用して、口角から下方に伸びるしわであるほうれい線を改善する方法です。

一般的な再生医療には、以下のような治療方法があります。

1つ目は脂肪注入です。患者さん自身の脂肪を別の部位から採取し、ほうれい線の下に注入する方法です。これにより、ほうれい線を埋めることができます。脂肪細胞には幹細胞が含まれており、再生医療に分類されます。

2つ目は幹細胞注入です。幹細胞とは、自己増殖および分化能力を持つ細胞です。幹細胞注入治療では、患者さん自身の幹細胞や他のドナーから採取した幹細胞をほうれい線に注入します。これにより皮膚の再生が促され、ほうれい線の改善が期待できます。

3つ目はプレートレットリッチプラズマ(PRP)療法です。PRP療法は、自分で自分を治す力である自己治癒力をサポートする治療法として、ヨーロッパやアメリカでは頻繁に行われている治療法です。

PRP療法では、患者さん自身の血液から分離した血小板をほうれい線に注入します。血小板には再生能力があり、血液凝固や組織修復に関与しています。

ほうれい線ができる原因は?

鏡で確認

ほうれい線ができる原因には次の4つが挙げられます。

  • 真皮のコラーゲン・エラスチンの減少によるたるみ
  • 表情筋の衰え
  • 骨格や筋肉の付き方
  • 姿勢

以下でそれぞれについて詳しくみていきましょう。

真皮のコラーゲン・エラスチンの減少によるたるみ

コラーゲンは、真皮層に存在する主要な結合組織であり、肌の弾力やハリを維持する役割を果たしています。

年齢とともに、体内でのコラーゲンの産生が減少し、既存のコラーゲンも分解されることがあります。つまり真皮層のコラーゲン量や質の低下はほうれい線をつくる要因の1つです。

またエラスチンの減少も、ほうれい線の形成に関与する要因となります。真皮層のエラスチンの減少により、肌の伸縮性が低下し、ほうれい線が形成されやすくなります。

表情筋の衰え

表情筋の衰えは、ほうれい線の形成に影響を与える可能性があります。その要因は以下のとおりです。

1つ目は顔の筋肉の強度と弾力性です。表情筋は顔の表情を作り出すために働いていますが、年齢・生活習慣の影響により、顔の筋肉の強度と弾力性が低下することがあります。

これにより表情筋がしっかりと働かず、皮膚のハリ・弾力性が失われ、ほうれい線が形成される可能性があります。

2つ目は重力による影響です。顔の筋肉は重力に抵抗するために働いていますが、顔の筋肉が衰えると重力に対する抵抗力が低下し、ほうれい線が形成される可能性があります。

特に、頬の筋肉の弱さはほうれい線の形成を促進する要因となります。

3つ目は筋肉の不均等な衰えです。表情筋の衰えは、顔の異なる部位で不均等に起こることがあります。

例えば、目の周りの筋肉が強力なままで頬の筋肉が衰えると、ほうれい線が形成される可能性があります。

骨格や筋肉の付き方

骨格や筋肉の付き方も、ほうれい線の形成にある程度の影響を与える可能性があります。その要因は以下のとおりです。

1つ目は顔の骨格です。顔の骨格の形状や構造は、ほうれい線の形成に影響を与える可能性があります。具体的には、骨格が不釣り合いな場合、ほうれい線が目立ちやすくなる可能性があります。

2つ目は筋肉の動きです。顔の筋肉は、表情を作るために重要な役割を果たしています。しかし過度の表情や顔の筋肉の緊張は、ほうれい線の形成を促進する可能性があるのです。

具体的には、顔の筋肉が過度に引っ張られることでほうれい線ができることがあります。

3つ目は筋力・弾性です。顔の筋肉の筋力・弾力性は、ほうれい線の形成に関与する要素です。年齢や生活習慣により、顔の筋肉の筋力・弾力性が低下することで、ほうれい線ができやすくなる可能性があります。

姿勢

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姿勢はほうれい線の形成に影響を与える可能性があります。その要因は以下のとおりです。

1つ目は<前かがみの姿勢です。頭や肩が前方に傾いていると、顔の筋肉が過度に引っ張られてしまい、表情筋の緊張やしわの形成の原因となります。これにより、ほうれい線や口角から下顎までの縦のしわができる可能性があります。

2つ目は頭の位置です。頭が前方に突き出している姿勢や逆に後ろに倒れている姿勢は、顔や首の筋肉を不自然な状態に保つため、ほうれい線の形成を促進する可能性があります。

3つ目は首の曲がりです。首の正しい維持ができていないと、顔の周りの筋肉に負担がかかります。この負担により、ほうれい線や首のしわができる可能性があります。

再生医療によるほうれい線治療の効果は?

鏡を見る女性

再生医療によるほうれい線治療の効果には次のようなものが挙げられます。

  • 真皮にハリが出る
  • ほうれい線やシワが薄くなる

以下でそれぞれについて詳しくみていきましょう。

真皮にハリが出る

再生医療による脂肪注入・幹細胞注入などによって、ほうれい線の下に注入された脂肪細胞・幹細胞が皮膚の真皮層で新しい組織やコラーゲンを生成することが期待されます。

この結果、真皮にハリが出て肌の弾力性が向上し、ほうれい線の改善が期待できます。

ほうれい線やシワが薄くなる

再生医療によって注入された脂肪細胞や幹細胞は、成長因子や細胞間相互作用が促進されることが特徴です。

これにより皮膚細胞の再生や繊維の生成が促進され、ほうれい線やシワが薄くなることが期待されます。

またPRP療法では血小板中の成長因子が放出され、皮膚の再生を促すため、ほうれい線やシワの改善が期待できます。

PRP皮膚再生療法によるほうれい線治療の特徴

美容医療

PRP皮膚再生療法は、エイジングケア治療として多くのクリニックで施術が施されています。

ボトックス注射やヒアルロン酸は即効性がありすぐに効果がみられるのですが、PRP皮膚再生療法はすぐには効果を実感できないことがあります。

以下で「PRP皮膚再生療法」の特徴をみていきましょう。

自分の血液を採取して加工したものを気になる部位に注入する

PRP皮膚再生療法は、2008年に日本形成外科学会で報告されて以来、全国に広まっていったといわれています。その後、濃縮技術や手法の進化により現在では人気の治療法です。

PRP皮膚再生療法は、自身の血液を採取して「血小板」だけを取り出したものを気になる部位に注入する施術です。

例えば、顔のシワやほうれい線・くぼみ・目の下のクマやたるみなどに効果があるとされています。

また自身の血液から取り出した血小板のため、アレルギー反応や拒絶反応などの副作用はほとんどなく、リスクの低い治療法です。

細胞が活性化されてコラーゲンが生成される

皮膚組織は、表皮・真皮・皮下組織の3つの層があります。

中間の層の真皮にコラーゲンがあるのですが、このコラーゲンは20歳代をピークとすると50歳代では半分まで減少するといわれています。

コラーゲンが減少すると、表皮を支える力がなくなりほうれい線やシワなどができるのです。 PRP皮膚再生療法によって真皮に血小板を注入することで、成長因子(グロースファクター)を放出して細胞を活性化させます。

こうすることでコラーゲンが生成され、真皮にハリができ肌全体がみずみずしくなり、ハリ感や弾力がよみがえるのです。

仕上がりが自然

両手を頬に当てる

PRP皮膚再生療法は、2週間〜1ヵ月ほどかけて徐々に肌の状態が良くなってきます。そのため、急な変化がなく周りの人に気づかれることもほとんどありません。

仕上がりが自然で、3ヵ月から半年ほど繰り返し注入することでさらに効果が増します。

また、1回の施術時間が1部位につき約10〜30分で、施術中の痛み・腫れ・内出血もほとんどないので注入部分を強くこすらなければ当日から洗顔が可能です。

ただし、当日の激しい運動や飲酒で稀に腫れや内出血を伴う場合があるので、当日はゆっくり過ごしましょう。

効果が長続きする

血小板は、皮膚組織の傷やダメージに集まって成長因子を放出して傷を治す働きをしています。

成長因子は、ニキビ跡・妊娠線・肉割れなども傷と判断し傷跡の治癒を早めます。そのメカニズムを応用したのがPRP皮膚再生療法です。

また、ボトックス注射やヒアルロン酸などのような即効性はありませんが、PRP皮膚再生療法は個人差はあるものの2〜3週間ほどで効果が現れ始めます。

その後、2〜3ヵ月ではっきり効果を実感できるようになるでしょう。

また、PRP皮膚再生療法の効果は基本的には注入後2〜3年、長くて数年続きます

グロースファクターによるほうれい線治療特徴

注射

グロースファクターは、肌の再生能力を高める働きがある成長因子(たんぱく質)です。EGFやFGFなどの種類があり、それぞれが肌を再生する働きを持っています。

加齢とともに減少するグロースファクターとほうれい線治療についてみていきましょう。

グロースファクターとは幹細胞で生成されるたんぱく質の一種

グロースファクターは「細胞増殖因子」と呼ばれるたんぱく質の一種です。人や動物の体の中の幹細胞で生成されるもので、皮膚の再生能力を高める働きをします。

また、細胞を活性化させる働きも合わせ持っているのです。

このグロースファクターは加齢とともに減少していき、18〜20歳頃がピークとなり30歳代後半頃にはピーク時の40%に減少します。

グロースファクターが減少するとシワやくすみが気になり始めます。

また、グロースファクターが減少すると肌の水分を保持しにくくなり、肌ダメージが蓄積していくのです。

そのため、肌の再生が鈍っていきます。20歳代の肌の生まれ変わりは、24〜28日周期といわれています。

40歳代になると55日前後になり、50歳代で75日前後、60歳代では肌の生まれ変わりに100日間もかかるようになるのです。

EGFやFGFなどの種類がある

グロースファクターには、EGF(上皮細胞成長因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)があります。

EGFは、1962年にアメリカの生物学者が発見し、1986年にはノーベル医学生理学賞を受賞しています。

EGFは、53個のアミノ酸から形成されているたんぱく質で、元々人の体の中にあり傷ついた皮膚組織を形成・再生・修復する働きがあるのです。

表皮細胞に働きかけた成分は、新しい角質層を作り細胞が増えることで肌を整えターンオーバーを促進させます。

EGFは、シミ・くすみ・ニキビ跡・色素沈着などさまざまなエイジング現象が期待されています。

FGFは、真皮で線維芽細胞の増殖を助ける働きをしているのです。線維芽細胞はコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を生成する細胞です。

新たなコラーゲンを生成し、修復することで肌の弾力やハリを支える力が戻ってきます。

FGFは、シミ・たるみ・毛穴の広がり・ほうれい線の改善を促します。

コラーゲンの生成が促進される

加齢とともに減少するグロースファクターですが、PRP皮膚再生療法で血小板を注入することで、細胞が活性化してコラーゲン生成が促進されるのです。

コラーゲンは網目状に広がり真皮より上の組織の表皮を支える働きをします。血小板を注入することでコラーゲンが十分に生成されるようになります。

そのため、肌全体の水分量が増加し弾力やハリがでてくるのです。また、シワやほうれい線が消え、きめの細かい潤いのある肌に生まれ変わります。

効果が長続きする

女性

ボトックス注射やヒアルロン酸の効果は早くでるため、注入後すぐに肌にハリが出てシワを軽減させます。

しかし、その後吸収されたヒアルロン酸は早い人では3ヵ月ほどで元の状態に戻ってしまうこともあるのです。

一方、グロースファクターは血小板を注入してからゆっくりコラーゲンを生成させるため即効性はありませんが、生成されたコラーゲンは肌の状態を改善しながら増えていきます。

このグロースファクターは生活習慣や年齢にも左右されますが、数年間はシワを改善した状態が維持できるといわれています。

ダウンタイムが短い

PRP皮膚再生療法の施術時は、注射の痛みを和らげるために麻酔クリームを使用しますが、注射針は非常に細いため傷跡もほとんどわかりません。

その上、1回の施術時間も短いので痛みやダウンタイムはほとんどありません。

また当日中に洗顔が可能で、翌日にはメイクもできますが、激しい運動や飲酒は2〜3日は控えたほうが良いでしょう。

再生医療によるほうれい線治療には問題点はある?

悩む女性

再生医療には、顔のシワ・たるみ・くぼみ・目の下のクマなどに高い効果が期待されます。PRP皮膚再生療法でのほうれい線治療で副作用は報告されていません

PRP皮膚再生療法は自身の血液から採取した血小板を注入するためアレルギー反応や拒絶反応がでることはほとんどないのです。

しかし、施術者の経験不足や技術不足で次のようなケースの報告があります。

  • 血小板の濃度が濃すぎたためしこりのように残った
  • 血小板の注入量が多すぎて皮膚が不自然に膨らんだ

再生療法を希望する場合は、経験豊富なクリニックを選ぶことが重要です。また、PRP皮膚再生療法の施術を次の方は受けることができません。

  • 血液の疾患がある
  • 現在感染症にかかっている
  • 癌や悪性腫瘍と診断され治療中である

このような方は、再生医療によるほうれい線治療を受けられない方です。

まとめ

笑顔の女性

加齢によるシワやほうれい線を再生医療によって改善する方法、PRP皮膚再生療法について解説してきました。

ほうれい線は加齢だけではなく姿勢や骨格なども影響しますが、加齢による表情筋の衰えや水分量の低下・コラーゲン不足は再生医療で改善することができます。

再生医療は、PRP皮膚再生療法により自身の血小板を注入して、コラーゲンを増加させる治療法です。

PRP皮膚再生療法の効果は数年先まで持続することができるといわれています。

加齢によるほうれい線で悩んでいる方が、今回の再生療法の解説を参考にしていただけたら幸いです。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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