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薄毛に効果が期待できる毛髪再生治療(幹細胞再生治療)とは?種類についても解説!

幹細胞治療 薄毛

薄毛の治療を検討している方の中には、さまざまな治療法があり迷っている人もいるのではないでしょうか。本記事では薄毛治療の毛髪再生治療について以下の点を中心にご紹介します。

  • 薄毛治療の毛髪再生治療について
  • 毛髪再生治療の種類
  • 毛髪再生治療のメリットとデメリット

薄毛治療の毛髪再生治療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)とは?

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)とは?

毛髪再生治療は薄毛の問題に対する治療法として注目されており、人間の体が持つ自己再生能力を利用して毛髪の成長を促進します。
再生治療に用いられている幹細胞は新しい皮膚や血液などの細胞を生成する能力を持っており、組織幹細胞と多能性幹細胞の二つのタイプに分けられます。組織幹細胞は特定の組織や臓器の細胞を再生する能力を持ち、多能性幹細胞はさまざまな種類の細胞に変化する能力を持っています。iPS細胞は多能性幹細胞の一種で、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
毛髪再生治療では、皮下脂肪から採取した幹細胞を頭皮に直接注入します。これにより、髪の毛を作る細胞の活性化が促進され、ヘアサイクルが整えられます。特に薄毛の原因の一つとされる頭皮の皮下組織の脂肪量の減少に対処するために有効とされています。

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)の種類

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)の種類

毛髪再生治療には、いくつかの種類があります。以下、詳しく述べていきます。

HARG療法

HARG療法は毛髪再生医療の一つで、「Hair Re-generative therapy」の頭文字を取ったものです。この治療法は、HARGカクテルと呼ばれる特殊な薬剤を頭皮に注入し、髪の毛の成長力を高めることを目指しています。
頭皮の再生能力を高めることで治療後も発毛の効果が持続します。これは、一般的な内服薬による薄毛改善の効果が薬の服用中だけに限られるのとは対照的です。
また、男性だけでなく女性にも適用可能で、治療頻度は月に1〜2回程度で基本的には6回の治療で一旦終了となります。個人差はありますが、HARG療法を開始してから3〜4回目には発毛の効果を実感する方が多いといわれています。
患者の既往症や毛髪の状態によっては、HARG療法が適用できない場合や、期待する効果が得られない可能性もあります。

PRP療法

PRP療法は、自身の血液から採取した「多血小板血漿」を使用した再生医療の一つです。PRPは血液中に含まれる血小板を豊富に含む成分のことを指します。血小板には、線維芽細胞活性化、血管新生、コラーゲン産生などを助けるさまざまな成長因子が含まれています。
自身の血液から採取した成長因子を薄毛が気になる部分に直接注入すると、細胞が活性化してヘアサイクルの乱れが改善し、発毛が促されるとされています
PRP療法の利点は、周りに気付かれにくいゆっくりとした変化、異物を体内に注入するという不安がない、効果の持続時間が長い、感染症やアレルギーの心配がほとんどない点が挙げられます。
一方、効果を得られるまでに時間がかかることや、1回の注入で効果が持続する期間が限られていること、クリニックによって治療効果や持続時間に大きな差が出ることもあります。そして、頭皮に自分の血液を注入する必要があるため、血管または神経の損傷、感染、注入ポイントでの石灰化、瘢痕組織などの副作用のリスクが伴います。
また、妊婦、肝臓疾患、心臓病や脳梗塞の既往者、血液抗凝固薬の内服者などは治療を受けられない場合があります。

幹細胞上清液療法

幹細胞上清液療法に用いられている幹細胞上清液は、人体内に存在する幹細胞を培養した液体から幹細胞だけを取り出し、滅菌などの処理を行ったのちの上澄み液を指します。 この幹細胞は、細胞が活性化や成長したりするために「サイトカイン」というタンパク質を分泌します。サイトカインは、体内で損傷を受けた組織や細胞の機能を回復する役割を果たします。幹細胞を培養すると培養液中にサイトカインが蓄積され、細胞が放出した自然な状態に近いサイトカインが得られます。これらのサイトカインは、肌や皮膚の再生、血管の増殖、神経の修復、免疫の調整、骨の形成促進などさまざまな働きを持った因子が含まれており、加齢などで衰えた細胞の回復を後押しすることが分かっています。そのため、再生医療として美容や整形外科の分野での効果が期待されています。
毛髪再生医療の分野では、毛包の健康を促進して健全な毛髪の成長を刺激するため、患者の頭皮に移植します。
幹細胞上清液療法では、患者の腹部や尻、太ももなどから脂肪幹細胞を採取します。
脂肪から抽出した幹細胞は発毛に必要な脂肪前駆細胞に優先して分化する特性があり、薄毛や男性型脱毛症(AGA)の治療に適しています。この治療法は、男性でも女性でも受けられます。

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)について

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)について

毛髪再生治療で期待できる効果や、メリット・デメリットなどについて、以下で詳しく解説します。

毛髪再生治療のメカニズム

毛髪再生治療のメカニズムは、毛包幹細胞の活性化と発毛を促進することに重点を置いています。毛包幹細胞の働きが弱まると毛根にある細胞の働きも弱まり、薄毛の一因となります。この問題を解決するために、成長因子を注入し脂肪前駆細胞を活性化させます。成長因子が分泌されることで、毛包幹細胞が活性化し、発毛が促進されます。
さらに、毛髪再生医療では脂肪幹細胞の移植も行われます。これは、脂肪前駆細胞や毛包幹細胞の働きを活性化させ、毛髪成長因子の分泌を促進するためです。脂肪幹細胞は腹部や足などの部位から採取し、頭皮に移植します。休眠状態にあった毛包幹細胞が成長期へ移行し、発毛促進が期待されます。

毛髪再生治療で期待できる効果

毛髪再生治療は、毛包幹細胞と色素幹細胞の活性化を目指す治療法です。 これらの細胞は毛包の「バルジ領域」と呼ばれる部分に存在し、髪の毛の成長と色を制御します。しかし、これらの細胞の働きが弱まると髪の毛の成長が停止したり、黒髪が白髪に変わる可能性があります。
毛髪再生治療では、脂肪由来の幹細胞を用いてこれらの細胞を活性化し、毛髪の成長を促進します。具体的には幹細胞から取り出した成長因子をバルジ領域に作用させ、毛包幹細胞を休眠状態から成長期へと移行させます。これにより毛髪の成長が促進され、薄毛の改善が期待できます。
また、色素幹細胞の活性化により白髪の改善も期待できます。これらの効果により、毛髪再生治療は薄毛や白髪の問題を解決する治療法となっています。毛髪再生治療による効果は個人差がありますが、適切な治療を受けることで、健やかな髪の毛を取り戻せるといわれています。

毛髪再生治療のメリット

毛髪再生医療の主なメリットは以下の通りです。

  • 男女共に適用可能:一部の薄毛治療薬は女性の使用が禁止されていますが、毛髪再生医療は男女問わず受けられます。これは、毛髪再生医療がホルモンに作用するのではなく、発毛に関わる細胞を活性化する治療法であるためです。
  • 頭皮への均一な浸透:毛髪再生医療では、成長因子に医療器具を使用して頭皮に注入します。これにより成長因子は頭皮全体に均一に浸透し、育毛剤などでは届かない部分にも効果が期待されます。
  • 他の治療法との併用可:毛髪再生医療は他のAGA治療薬と併用することで、治療の効果を高められることが期待できます。
  • 副作用の少なさ:毛髪再生医療は、副作用が少ない治療法です。
  • ヘアサイクルの正常化:毛髪再生医療はヘアサイクルを正常化し、健康な髪の毛の成長を促進します。

これらのメリットから、毛髪再生医療は薄毛治療の新たな選択肢として注目されています。ただし、治療の効果は個々の体質や症状により異なるため、専門の医師と相談しながら治療法を選ぶことが重要です。

毛髪再生治療のデメリット

毛髪再生医療の主なデメリットは以下の通りです。

  • 毛根の喪失:毛髪再生医療は、毛根内の細胞を活性化させる治療法です。しかし、毛根がすでに失われている場合、治療の効果を実感することは難しい可能性があります。
  • ガン患者の治療制限:ガンを患っている方は、毛髪再生医療を受けられません。これは、頭皮に注入する成長因子がガン細胞の成長を助長する可能性があるためです。
  • 限定的なクリニック:毛髪再生医療を提供しているクリニックは限られています。
  • 高額な治療費:毛髪再生医療は、一般的に費用が高額になりやすいようです。
  • 即効性の欠如:毛髪再生医療はすぐにヘアサイクルが正常化するわけではなく、即効性はありません。
  • 痛みの伴う治療:毛髪再生医療は、注射などの施術により多少の痛みを伴うことがあります。
  • 効果の個人差:薄毛の原因や頭皮の状態によっては、毛髪再生医療の効果が期待できない場合もあります。

これらのデメリットを理解した上で、専門の医師と相談をしながら適切な治療法を選びましょう。

薄毛治療の毛髪再生治療(幹細胞再生治療)の費用

薄毛治療の毛髪再生治療(幹細胞再生治療)の費用

では、毛髪再生治療にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

HARG療法

HARG療法の費用は、施設や治療の範囲、回数により異なりますが以下のような目安があります。

  • 初回体験:平均で約80,000円で体験できることが多いようです。
  • 単回治療:1回の治療の費用は、平均で約88,000円〜約210,000円。
  • 複数回の治療を含むコース:平均で約400,000円〜約1,200,000円。

HARG療法の効果を引き出すためには継続的な治療が必要とされています。そのため、複数回の治療を前提としたプランが提供されています。
また、毛根が失われている部分には効果が期待できないため、治療を受ける前には専門の医師との相談が必要です。ご自身の状況と希望に合った治療法を選びましょう。

PRP療法

PRP療法の費用は、施設や治療の範囲、回数により異なりますが以下のような目安があります。

  • 単回治療:1回の治療の費用は、平均で約160,000円。
  • 複数回治療:費用は治療回数によりますが、1年間での平均的な治療費用は最初の2〜3ヶ月で320,000円〜480,000円、その後半年に1回の治療を続けると、さらに320,000円〜480,000円が加算され、合計で640,000円〜960,000円となります。

PRP療法は継続的な治療が必要とされているため、複数回の治療を前提としたプランが提供されています。治療の間隔としては2〜3ヶ月に1回が一般的で、効果が現れてきたら維持させるために半年に1回程度の間隔で治療を繰り返すことが多いようです。

幹細胞上清液療法

幹細胞上清液療法の費用は、治療の回数と使用する上清液の量により、治療費用は変動します。

  • 単回治療:1回の治療の費用は、平均で約60,000円〜約110,000円です。
  • 複数回の治療を含むコース:例えば、1ccの上清液を使用する場合、3回の治療で約180,000円、6回の治療で約360,000円となります。

クリニックにより治療法の内容やプランが異なっていることや、上記の費用に加えて初診料、再診料、メンテナンス費用が加算される場合があることも覚えておきましょう。

まとめ

まとめ

ここまで薄毛治療の毛髪再生治療についてお伝えしてきました。薄毛治療の毛髪再生治療の要点をまとめると以下の通りです。

  • 毛髪再生治療とは、皮下脂肪から採取した幹細胞を頭皮に直接注入し、髪の毛を作る細胞の活性化を促進する治療方法
  • 毛髪再生治療は、「HARG療法」「PRP療法」「幹細胞上清液療法」などの種類がある
  • 毛髪再生治療のメリットは、男女共に適用できること、頭皮へ均一に浸透すること、他の治療法との併用できること、副作用の少なさ、ヘアサイクルが正常化することで、デメリットは、毛根が喪失している場合は適応外であること、ガン治療中の方は制限があること、受けられるクリニックが限定的なこと、治療費が自由診療で高額になること、即効性の欠如、痛みの伴う治療や効果に個人差があること

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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