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足や膝の再生医療とは?再生医療のメリットなども解説

再生医療 足

足や膝の再生医療についてご存知ですか? 本記事では足や膝の再生医療について下記内容を中心に徹底解説します!

  • 再生医療のメリット
  • 再生医療を受ける際の注意点
  • 膝の再生医療にはどのような方法があるか

足や膝の再生医療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

再生医療について

再生医療について

再生医療とはどのような治療法ですか?
再生医療とは、機能障害や機能不全になった組織や臓器に細胞を利用して機能の再生をはかるものです。
再生医療に用いる細胞に「幹細胞」と呼ばれる特殊な細胞があり、他の細胞には見られない「自己複製能」と「多分化能」という特徴を持っています。
自己複製能では、幹細胞が二つ生じた際に、一つは増殖をせずに複製して幹細胞自身を生み出します。
分裂したもう一つの細胞が、増殖しながら多種類の細胞に成長することが多分化能です。

幹細胞はこれらの能力で私達の身体を構成する200種類以上の細胞を生み出し、新しい細胞を供給して身体を維持する手助けをしています。
再生医療は、治療に必要な幹細胞などを患者さんの細胞から増殖させて患者さんに移植する方法で、将来の医療において新たな可能性を秘めていると期待されています。

再生医療のメリットを教えてください。
再生医療のメリットは、大きく分けて二つあります。
一つ目は、再生医療では患者さんの組織から採取した幹細胞を培養して移植するため、体質反応や拒絶反応のリスクが低減されることです。
また、外科的な介入による感染の心配も少ないため、合併症のリスクも少ないといわれている点もメリットの一つです。

二つ目は、根治が難しい病気を治療できる可能性があるという点です。
再生医療が進めば慢性疾患の根本治療だけでなく、腎臓や心臓などの臓器を丸ごと作り出せる可能性についても期待ができます。

再生医療を受ける際の注意点を教えてください。
再生医療を受ける際の注意点としては、以下のような点が挙げられます。

適切な治療法の選択:
再生医療は、保存療法と手術療法の間を埋める第3の治療法として注目されています。
しかしどの治療法を選択するのかは、患者さんの病状や症状の重症度にもよるため、担当の医師と十分に相談することが大切です。

適切な運動療法の実施:
再生医療を受ける際には、適切な運動療法の実施が重要です。運動療法では、変形性膝関節症をはじめとする膝痛の改善に効果が期待されます。
しかし、激しい運動は症状を悪化させる場合があるので、無理のないように医師や理学療法士と相談しながら行いましょう。

薬物療法の適切な使用:
薬物療法も再生医療の一部として重要です。しかし、薬物療法は炎症を抑えて痛みを和らげるのが目的で、病気を根本的に治すためのものではありません。
また、症状が改善したからといって自己判断で薬をやめるのは危険です。医師の指示に従って、正しく服用しましょう。

手術療法の適切な選択:
保存療法を長く続けても効果が見込めず、膝の痛みや変形が悪化している場合は手術療法を検討する場合があります。
手術療法には、関節鏡視下手術、高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術の三つの方法があります。
それぞれの手術法にはメリットやデメリットがあるため、どの手術法を選ぶのかは担当の医師と十分に相談しましょう。

足の再生医療を望む方におすすめな「血管再生医療」

足の再生医療を望む方におすすめな「血管再生医療」

血管再生医療とはどのような治療法ですか?
血管再生医療とは、遺伝子治療を用いて血管を再生させる治療法です。
血管再生医療では、既存の血管に新たな血管を作り出すための遺伝子を導入します。これにより、血流が改善して組織や器官への酸素供給が増加します。
また、血管再生医療は、特に血管が詰まって血流が悪くなることや血管が破壊されたりした場合に有効とされています。これらの状況は、心臓病や脳卒中、末梢動脈疾患など、さまざまな疾患の原因となります。
ただし、血管再生医療は高度な技術を必要とするため、適切な医療機関での治療が重要です。
また、治療の効果やリスクは個々の患者の状況によりますので、具体的な治療法を選択する際には、医療専門家と十分に話し合いが重要です。
血管再生医療の対象となるのはどのような方ですか?
血管再生医療の対象となるのは、以下のような方々です。

慢性動脈閉塞症の患者さん:
動脈硬化や血管炎症で血管が狭くなったり詰まることで血流が不足する慢性動脈閉塞症と呼ばれる閉鎖性動脈硬化症やバージャー病の患者さんが対象となります。

足の症状がある患者さん:
症状は、足の冷感やしびれがあり、進行すると歩行などの運動時にふくらはぎや太ももが重くなったり痛みを感じる可能性があります。また、病気が進行すると安静時でも足の痛みが出て、足先に潰瘍ができると壊死することもあるといわれています。

従来治療を行っても足先の潰瘍が治らない患者さん:
従来治療を行っても効果があまり期待できない慢性動脈閉塞症に対して、遺伝子治療薬が使用できるようになりました。

膝の再生医療について

膝の再生医療について

膝の再生医療にはどのような方法がありますか?
変形性膝関節症をはじめとした膝疾患に対する再生医療には、以下のような方法があります。

  • 幹細胞治療:脂肪由来の幹細胞を使用します。脂肪細胞はお腹や太ももなどから採取し、抽出した幹細胞を増殖させて膝の損傷箇所に注入します。この治療法は、軽度な方において効果が期待できるとされています。
  • PRP療法:PRP療法は、患者さんの血液からPRPという血小板を多く含む液体成分を取り、PRPを膝の患部に注射する治療法です。血小板が分泌する成長因子を活用します。
  • 自家培養軟骨移植術:膝関節は血流が少ないため、軟骨が損傷しても自然治癒が難しいといわれています。そのため、軟骨が欠損してしまうと軟骨を自力で回復させるのは困難だと考えられてきました。ですが、軟骨の移植手術で患者さんから採取した健康な軟骨を体外で培養し、欠損部に移植することによって治療が可能となりました。

これらの治療法は、変形性膝関節症の治療において、保存療法と手術療法の中間に位置する「第3の治療法」として期待されています。

膝の再生医療が受けられない方はいますか?
変形性膝関節症をはじめとした膝疾患の再生医療は感染症を持っている方や重度の糖尿病、悪性腫を患っている方は受けられません。
また、膝の変形がひどすぎる場合には、再生医療の効果を感じられにくい場合があります。具体的な適応は、医師の診察により判断されます。
再生医療について詳しくは、医療機関に直接ご相談頂くことをおすすめします。
膝の再生医療の期待できる治療効果を治療法ごとに教えてください。
変形性膝関節症をはじめとした膝疾患の再生医療について、以下の三つの治療法ごとに期待できる効果をご紹介します。

  • 幹細胞治療:膝の痛みの改善や日常生活動作の改善などが期待できます。また、軽度な方において効果が得られやすいと期待されています。
  • PRP療法:靭帯や腱の損傷は、回復を早める効果が期待できます。そして変形性膝関節症に対しては、疼痛の緩和や関節機能の向上が期待されます。
  • 自家培養軟骨移植術:6年間経っても問題になるような症状は未確認ですが、痛みや関節機能の改善が確認されています。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで足や膝の再生医療についてお伝えしてきました。 足や膝の再生医療についてまとめると以下の通りです。

  • 再生医療のメリットは体質反応や拒絶反応のリスクが低減すること
  • どの治療法がいいのかは、患者の病状や症状の重症度によって異なるため再生医療の治療の選択はしっかり行う
  • 再生医療にはPRP療法や幹細胞治療等の治療法がある

これまでの情報が皆様のお役に立てましたら幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
眞鍋 憲正医師(UT Austin)

眞鍋 憲正医師(UT Austin)

信州大学医学部卒業 / 信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程修了 / UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar

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