注目のトピック

再生医療

人工関節の手術とは?再生医療を用いた治療方法についても徹底解説!

人工関節 手術

人工関節の手術をご存じですか? 本記事では、人工関節の手術について以下の点を中心にご紹介します!

  • 人工関節と手術について
  • 人工関節と再生医療
  • 人工関節と手術後の生活

人工関節の手術について理解するためにもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

人工関節と手術について

人工関節と手術について

人工関節とは何ですか?
人工関節とは、関節の軟骨がすり減ったり、関節リウマチや外傷などで関節が変形したりした場合に、関節の一部または全部を人工的に作られた金属やプラスチックなどの素材で置き換えることです。人工関節によって、関節の痛みを軽減し、関節の動きを改善し、歩行や日常生活の機能を回復できます。 人工関節は、置き換える関節の部位や範囲によってさまざまな種類があります。代表的なものとしては、股関節、膝関節、肩関節、肘関節、手指関節などの人工関節があります。また、関節の全部を置き換える全置換と、関節の一部を置き換える半置換や部分置換があります。 人工関節の手術は、一般的に全身麻酔や腰椎麻酔の下で行われます。手術時間は、関節の部位や置換の範囲によって異なりますが、約1時間から3時間程度です。手術では、まず関節の傷んだ部分を切除し、骨に人工関節の金属部分を固定します。次に、人工関節の金属部分と接する部分にプラスチックやセラミックなどの素材でできた人工軟骨をはめ込みます。最後に、関節の動きを確認し、傷口を縫合します。人工関節の術後は、入院期間やリハビリテーションの内容が関節の部位や置換の範囲によって異なりますが、一般的には、手術翌日からリハビリを開始し、杖や歩行器などを使って歩行訓練や日常生活動作の訓練を行います。入院期間は、約1週間から2週間程度です。退院後も、リハビリ通院や自宅での運動を継続し、関節の動きや筋力を回復させます。また、術後は、脱臼や感染症、血栓症などの合併症に注意する必要があります。人工関節は、一定の耐用年数があり、ゆるみや破損、摩耗などの理由で再手術が必要になる場合があります。
どのような状況で人工股関節置換術が適応となりますか?
人工股関節置換術とは、股関節の軟骨がすり減ったり、関節リウマチや大腿骨頭壊死などで関節が変形したりした場合に、関節の一部または全部を人工的に作られた金属やプラスチックなどの素材で置き換える手術です。人工股関節によって、関節の痛みを軽減し、関節の動きを改善し、歩行や日常生活の機能を回復できます。人工股関節置換術の適応となるのは、次のような状況の方々です。関節の痛みがひどく日常生活に支障をきたす:股関節の痛みが歩行や立ち上がり、座り込みなどの動作に影響を与え、薬や湿布などで痛みが和らがない場合、人工股関節置換術を検討する必要があります。

手術以外の治療(保存的治療)では、股関節の痛みが改善されなかった:股関節の痛みに対しては、まずは薬物療法や理学療法、運動療法などの保存的治療が行われますが、これらの治療で痛みが改善されない場合や、関節の変形が進行する場合は、人工股関節置換術が必要になります。

検査などで、関節炎の進行やその他の病気が認められる:レントゲンやCTなどの画像検査で、股関節の軟骨がすり減って骨と骨がぶつかっている状態(骨棘や骨嚢胞など)や、関節リウマチや大腿骨頭壊死などの病気が原因で関節が変形している状態が確認される場合は、人工股関節置換術が適応となります。

人工関節の寿命はどれくらいですか?
人工関節の寿命とは、人工関節が正常に機能し続ける期間のことです。人工関節は人工物であるため、摩耗や緩み、破損などの理由で寿命が来ることがあります。人工関節の寿命は、患者さんの身体的条件や活動性、体重などによって異なりますが、一般的には15年から20年程度といわれています。

人工関節と再生医療

人工関節と再生医療

再生医療は、人工関節置換手術の代替手段になりますか?
再生医療とは、細胞や組織を使って、損傷した関節や臓器などの機能を回復させる医療のことです。再生医療には、幹細胞や血小板などの自分の細胞を用いる方法や、人工的に作られた素材を用いる方法などがあります。 再生医療と人工関節置換術は、どちらも関節の機能を回復させるという目的は共通していますが、その方法や影響力には違いがあります。再生医療は、関節の変形が軽度から中度の場合に改善される可能性がありますが、関節の変形が重度の場合にはあまり改善が期待できません。人工関節置換術は、関節の変形が重度でも改善が見込めますが、身体への負担や合併症のリスクが高く、人工関節の寿命も限られています。再生医療は、人工関節置換術の代替手段というよりは、人工関節置換術の前段階として検討できる手段と言えます。再生医療によって、関節の症状が緩和されれば、人工関節置換術を避けられるかもしれません。しかし、再生医療によって、関節の症状が改善されなかった場合は、人工関節置換術を受ける必要があるかもしれません。再生医療と人工関節置換術は、それぞれ長所と短所があり、患者さんの病状や希望によって適切な選択肢が異なります。主治医とよく相談し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
再生医療を用いた関節の治療はどんなものですか?
再生医療を用いた関節の治療には、以下のような種類があります。自己細胞移植法:自分の体から採取した細胞を培養して増やし、損傷した部位に移植する方法です。拒絶反応や感染症のリスクが低いという利点があります。関節の治療では、軟骨細胞や骨髄細胞などを用いることがあります。

他者細胞移植法:他人や動物から採取した細胞を培養して増やし、損傷した部位に移植する方法です。自分の細胞が採取できない場合や、細胞の増殖能が低い場合に役立つ可能性があります。しかし、拒絶反応や感染症のリスクが高いという欠点があります。関節の治療では、豚の軟骨細胞やヒト臍帯血細胞などを用いることがあります。

幹細胞移植法:幹細胞とは、さまざまな種類の細胞に分化できる能力を持つ細胞のことです。幹細胞を培養して増やし、損傷した部位に移植する方法です。幹細胞は、自分の体から採取する場合と他人や動物から採取する場合があります。幹細胞は、関節の軟骨や骨などの組織を再生する可能性があります。

組織工学法:組織工学とは、細胞や生体分子、人工素材などを組み合わせて、人工的に組織や臓器を作る技術のことです。組織工学によって作られた人工組織や人工臓器を損傷した部位に移植する方法です。組織工学によって、関節の軟骨や骨などの組織を再生する可能性があります。

再生医療を用いた関節の治療の費用はどれくらいですか?
上述の治療法に加えて、関節の治療で用いられる再生医療には、以下のような種類があります。自家培養軟骨移植術:軟骨細胞を自分の体から採取し、培養して増やした後、損傷した軟骨部分に移植する方法です。膝関節や肘関節、肩関節などに適用されます。この方法は、保険適用の対象となりますが、自己負担額は月額6万〜25万円程度になります。

間葉系幹細胞治療:骨髄や脂肪などから採取した間葉系幹細胞を培養して増やした後、損傷した関節に注入する方法です。膝関節や肘関節、肩関節などに適用されます。この方法は、自由診療の対象となりますが、費用は約100万円前後になります。

PRP治療:自分の血液から血小板を分離し、濃縮した液体を損傷した関節に注入する方法です。血小板に含まれる成長因子が、軟骨や靭帯などの組織の再生を促します。膝関節や肘関節、肩関節などに適用されます。この方法は、自由診療の対象となりますが、費用は約3万円〜になります。

再生医療の費用は、治療の種類や医療機関によって異なりますが、高額になる場合があります。その場合、高額療養費制度や先進医療制度などの補填制度を利用できます。高額療養費制度は、医療費が自己負担限度額を超えた場合に、超過分の金額を払い戻してもらえる制度です。先進医療制度は、保険適用されない新しい医療技術に対して、一部の費用を補助してもらえる制度です。これらの制度の詳細や適用条件は、主治医や医療機関に相談することが必要です。

人工関節と手術後の生活

人工関節と手術後の生活

人工関節の手術後は、リハビリが必要ですか?
人工関節の手術後は、リハビリが必要です。リハビリの目的は、手術で置き換えられた関節の動きや筋力を回復させ、痛みを軽減し、日常生活の動作をスムーズに行えるようにすることです。リハビリの内容は、手術前の身体の状態や手術の種類によって異なりますが、一般的には以下のような流れで行われます。

  • 手術前:膝周囲の筋力や可動域などを測定し、自主訓練の方法を指導します。
  • 手術翌日:ベッドから椅子に移動したり、トイレに行ったりする練習をします。
  • 術後2日目から7日目:リハビリ室で、関節の可動域改善運動や平行棒や歩行器を使った歩行訓練をします。
  • 術後8日目から14日目:杖を使って歩く練習をします。
  • 術後15日目から21日目:階段昇降や屋外歩行の練習をします。
  • 退院:退院後の注意事項や自主トレーニングの方法を確認して退院します。

リハビリの期間は個人差がありますが、人工股関節全置換術後は約3週間、人工膝関節全置換術後は約4週間が目安です。リハビリは、手術による病状の改善を発揮させるためにも欠かせないものです。リハビリに積極的に取り組むことで、手術後の痛みや動作能力の低下を防ぎ、活動的な日常生活を送れます。

人工関節の手術後、日常生活に影響はありますか?
人工関節の手術後の日常生活への影響として、以下の点に注意してください。仕事の復帰:人工関節の手術後は、体力が回復するまで、立ち仕事や力仕事、電車通勤などは控えることが望ましいとされています。デスクワークであれば、退院直後から復帰できる場合もありますが、個人差があります。手術を受けた膝に負担がかからないように注意してください。

スポーツの参加:人工関節の手術後は、関節に衝撃がかかるスポーツは避けるべきです。ゴルフや水泳などの軽いスポーツは、手術後3か月頃から始められる場合もありますが、転倒や骨折に注意してください。

感染予防:人工関節の手術後は、細菌感染のリスクが高まります。風邪や虫歯などは早めに治療し、発熱や膝の腫れなどがあればすぐに医師に相談してください。

定期検診:人工関節の手術後は、定期的に通院して、レントゲン検査などで人工関節の状態をチェックする必要があります。通常は、手術後6週間後、3か月後、半年後、1年後に外来診療に行きます。その後は、半年に1度の検診がおすすめされています。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで人工関節の手術についてお伝えしてきました。 人工関節の手術の要点をまとめると以下の通りです。

  • 人工関節とは関節の一部または全部を人工的に作られた金属やプラスチックなどの素材で置き換えたものであり、手術以外の治療で改善が見られなかったり、関節炎の進行が認められたりした場合に人工股関節置換術が適応される
  • 再生医療を用いた関節の治療は、関節の変形が軽度から中度の場合に改善が見られる可能性がある
  • 関節治療の再生医療の例として、自家培養軟骨移植術は月額6万〜25万円程度、間葉系幹細胞治療は約100万円前後、PRP治療は約3万円以上で個人によって異なる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

平成19年(2007年) 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業 平成21年(2009年) 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医 平成22年(2010年) 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医 平成24年(2012年) 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員 平成25年(2013年) 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師 平成26年(2014年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員 令和3年(2021年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長 令和5年(2023年) TOTO関西支社健康管理室産業医

記事をもっと見る
  • この記事の監修医師
  • 他の監修記事
甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

平成19年(2007年) 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業 平成21年(2009年) 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医 平成22年(2010年) 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医 平成24年(2012年) 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員 平成25年(2013年) 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師 平成26年(2014年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員 令和3年(2021年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長 令和5年(2023年) TOTO関西支社健康管理室産業医

  1. 人工関節に変わる新しい膝の治療方法とは?再生医療のメリットや種類について解説

  2. 人工関節のデメリットは?治療法の詳細や人工関節を使わない治療法まで解説

  3. 変形性膝関節症とO脚の関係性とは?知っておきたい治療と予防

注目の記事

RELATED

PAGE TOP