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幹細胞とは?幹細胞の働きやどんな効果が期待できるのか解説

幹細胞

最近話題の幹細胞についてご存知ですか?本記事では幹細胞について以下の点を中心にご紹介します。

  • 幹細胞の種類
  • ヒト幹細胞について
  • 幹細胞のメリットとデメリット

幹細胞について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

そもそも幹細胞とは?

幹細胞は私たちの体内に存在する特別な細胞で、その名の通り、さまざまな細胞の「幹」となる役割を持っています。具体的には、私たちの体の細胞の中で、皮膚や血液などの細胞が絶えず入れ替わる過程で失われた細胞を補充する能力を持っています。このような特性から、幹細胞は再生医療の分野で非常に注目されています。

幹細胞の種類

幹細胞にはどんな種類があるのでしょうか?以下に解説します。

組織幹細胞

組織幹細胞は、私たちの体内に自然に存在する特別な細胞です。これらの細胞は、特定の組織や臓器での細胞の再生や修復に関与しています。例として、骨髄に存在する造血幹細胞は、赤血球や白血球などの血液細胞を生成する役割を持っています。また、皮膚や肝臓などの他の部位にも組織幹細胞が存在し、それぞれの場所で特定の細胞の生成や修復を行っています。
組織幹細胞の主な特性は以下の通りです。

多分化能

特定の種類の細胞に変化する能力。例えば、造血幹細胞は血液細胞に変化する能力を持っています。

自己複製能

同じ種類の組織幹細胞に分裂する能力。これにより、細胞の損失や損傷があった場合に、新しい細胞を供給できます。

組織幹細胞の働き

私たちの日常生活の中で、骨折が治ったり、髪の毛が伸びたりするのは、組織幹細胞の働きのおかげです。これらの細胞は、損傷した部位の修復や新しい細胞の生成をサポートし、体の健康を維持する役割を果たしています。

多機能性幹細胞

多機能性幹細胞は、体内のあらゆる細胞に分化する能力を持つ特別な細胞です。これは、細胞が持つほぼ無限の増殖能力(自己増殖能)と、多様な細胞に変化する能力(多分化能)の両方を併せ持っているためです。以下は、多機能性幹細胞の主な種類です。

ES細胞(胚性幹細胞)

胚の内部細胞塊から取り出され、培養される細胞。これらの細胞は他人の受精卵から作られるため、移植時に拒絶反応が生じる可能性があります。また、胚を破壊して作成するため、倫理的な問題が関連しています。

ntES細胞

受精前の卵子から核を取り出し、他の体細胞の核を移植して作られる細胞。これらの細胞は、患者自身の体細胞の核を持つため、拒絶反応のリスクは低いとされています。

iPS細胞(人工多能性幹細胞)

皮膚などの体細胞に特定の因子群を導入することで、ES細胞と同様の多能性を持つ細胞を作成する方法。iPS細胞は、患者自身の細胞から作成できるため、拒絶反応のリスクが低いとされています。また、胚の破壊に関する倫理的な問題も関連していません。

多機能性幹細胞の働き

多機能性幹細胞は、再生医療の分野で非常に重要な役割を果たしています。これらの細胞は、損傷した組織や臓器の修復、病気の治療、または疾患の病態を再現して新しい治療法の開発に利用される可能性があります。

ヒト幹細胞について

「ヒト幹細胞」と美容液などに書かれているのを見たことがありますか?ヒト幹細胞とはどのようなものなのでしょうか?

ヒト幹細胞とは

ヒト幹細胞は、体内のさまざまな細胞に変わる可能性を持つ特性を有しており、自己複製能と分化能の2つの主要な能力を持ちます。これらの細胞は、同じ能力を持った細胞に分裂ができ、さまざまな細胞タイプを生成できます。また、ヒト幹細胞の培養液には多くの成長因子や活性物質が含まれており、これらの成分は細胞の活性化や成長を促進する役割を果たしています。特に、細胞の表面に存在する“レセプター”というカギ穴のような部分に合致する成分が豊富に含まれているため、細胞が活性化されると考えられています。

ヒト幹細胞の効果

ヒト幹細胞は、私たちの体の細胞を再活性化し、新しい細胞を生み出す能力を持つ細胞です。これらの細胞は、美容や健康維持に非常に有効とされていて、特にエイジングケアや健康増進の分野での利用が増えています。ヒト幹細胞の主な効果としては、老化の予防、美肌効果、育毛促進、そして免疫機能の向上への期待が挙げられます。特に、ヒト幹細胞は、細胞の再生を促進する成長因子やタンパク質、細胞を活性化させるサイトカインなどの有効成分を多く含んでいます。これにより、肌の老化や髪の薄毛、免疫力の低下などの問題を改善することが期待されています。

幹細胞のメリット・デメリット

幹細胞のメリットとデメリットについて解説します。

メリット

幹細胞のメリットは以下の通りです。

多機能性:
幹細胞は生物の多くの部位、例えば脂肪、骨髄、歯髄などに存在し、自己複製能と多分化能を持つ。これにより、様々な細胞タイプに変化する能力があります。

病態の改善:
幹細胞を増殖させて体内に戻すことで、難治性の痛み、糖尿病、動脈硬化疾患、皮膚の損傷、心不全、腎機能の改善など、多くの病態の治療に効果が期待されます。

治療の安全性:
幹細胞治療は、採取した本人の細胞を体内に戻すことが基本であり、拒絶反応や副作用が少なく、安全性が高いとされています。

組織の再生:
障害組織からのシグナルにより、幹細胞がその部位に集まるホーミング効果があり、障害組織に分化して組織を再生する効果も期待されます。

デメリット

幹細胞治療のデメリットは以下の通りです。

治療費:
幹細胞治療は高額な治療費がかかることが一般的です。

一時的な副作用:
極まれに、治療後に一時的な発熱や肺梗塞が発生することがあります。

拒絶反応:
幹細胞治療は基本的に拒絶反応やその他の副作用が少ないとされていますが、完全にリスクがないわけではありません。

幹細胞培養上清治療のデメリットとして、次の二つも考えられます。
効果の持続期間:細胞本体を使用しないため、効果の持続期間が短いとされています。
感染症のリスク:他人の細胞を使用することにより、感染症のリスクが考慮される必要があります。

まとめ

ここまで幹細胞についてお伝えしてきました。幹細胞の要点をまとめると以下の通りです。

  • 幹細胞の種類には組織幹細胞と多機能性幹細胞の2種類がある。
  • ヒト幹細胞とは体内のさまざまな細胞に変わる可能性を持つ特性を持つ幹細胞
  • 幹細胞のメリットは本人の細胞を使うので拒絶反応が出にくく安全性が高い。
    デメリットには治療費が高価であったり副反応が出る場合もある。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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