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再生医療

再生医療とは?保険は適用されるのかについて解説

再生医療 保険適用

再生医療とは何かご存知でしょうか。 本記事では再生医療は保険適用されるのかについて以下の点を中心に紹介していきます。

  • 再生医療とは
  • 再生医療のメリット
  • 再生医療は保険適用される?

再生医療は保険適用されるのかについて理解するためにもご参考頂けますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

そもそも再生医療とは?

そもそも再生医療とは?

『再生医療』は、体組織や臓器の機能障害や機能不全を修復するために、細胞や人工材料を活用する医療アプローチです。
これにより、これまで治療が難しかったケガや疾患に対する新たな治療法が可能となり、また難病の解明や薬の開発にも寄与する可能性があります。
日本では再生医療を促進する法律が整備され、関連法律も改正されており、国全体で新たな医療の推進が進行中です。
ただし、現時点では厚生労働省の承認を受けた健康保険対象の再生医療製品は19種類に限られ、多くは安定性が確認中の段階にあります。

再生医療のメリット

再生医療のメリット

再生医療は新しい治療法で、さまざまなメリットがあります。

副作用が少なめ

再生医療では、患者さん自身の細胞を増殖・培養して治療に使用します。
このため、他人から提供された組織や細胞を利用する場合より免疫反応や拒絶反応のリスクが低いです。
患者さん自身の組織から抽出した材料を使用するため、体内での受け入れや適合が高く、治療の結果を得やすいのが特徴です。

入院しなくてもいい

もう1つのメリットは、入院が不要な点です。
再生医療は通常、外来診療として提供されます。
患者さんは入院する必要がなく、診察や検査を受けることや、治療を受けるために病院に通院するだけで済みます。採血や注射などの処置も外来で行われ、大規模な手術などが必要な場合でも、入院が不要です。
この点が再生医療の利点の一つであり、変形性膝関節症などの通常の治療には手術が伴うことが一般的です。
手術前に入院し、手術後にも入院生活が必要な場合がありますが、再生医療を選択することで、治療にかかる時間や負担が軽減され、忙しい患者さんにも適しています。

再生医療のデメリット

再生医療のデメリット 再生医療に関してのデメリットも2つほど紹介します。

治療に個人差がある

再生医療の治療に個人差があることです。
例えば、肥満の人や重度の変形性膝関節症の患者さんに対しては、治療の働きが薄いとされることがあります。
また、治療の結果が出るまでにも個人差があり、一部の患者さんには結果が出るまで数日待つ必要があるかもしれません。
このため、再生医療の治療の働きを期待している患者さんにとっては、結果が得られない可能性や結果が出るまでの時間を考慮する必要があります。

費用が高くなる

再生医療が高度な技術と専門的な知識を必要とするため、治療費用が高額になることがあります。
再生医療は先進的な医療技術を使用するため、その技術の開発や維持には多くのコストがかかります。
また、治療に必要な細胞や材料の培養や加工も費用がかさむことがあります。
保険が適用されない場合、患者さんは治療費用を自身で負担しなければなりません。
高額な費用がかかる場合、多くの患者さんにとっては経済的な負担となる可能性があります。
したがって、再生医療を検討する際には、治療費用の面も慎重に考慮する必要があります。

再生医療は保険適用される?

再生医療は保険適用される?

再生医療が保険適応になるためには、国の認可が必要であることが確かに重要なポイントです。
治療法や医療技術の安定性を確認し、国の厳格な審査プロセスが必要です。
しかし、この審査プロセスには時間がかかることがあり、先進的な医療技術をすぐに利用することが難しい場合があります。
そのため、再生医療が保険適応になる前には、患者さんは治療費用を自己負担する必要があります。
また、海外で行われている治療法であっても、日本国内で再度審査が必要となることがあります。
これは、日本の医療基準や法律に合致しているかどうかを確認し、患者さんを優先するための措置です。
再生医療の発展は医療分野に革命をもたらす可能性がありますが、その過程で患者さんや医療機関はさまざまな課題に直面することがあります。
保険適応に向けた努力や審査プロセスの迅速化は、再生医療の普及を促進するために重要な取り組みと言えるでしょう。

再生医療の費用相場

再生医療の費用相場

再生医療の費用相場はいくらくらいなのでしょうか?以下で詳しく見ていきましょう。

保険診療

保険診療において、再生医療はいくつかの治療法が提供されています。
以下はその詳細です。
造血幹細胞移植:造血幹細胞移植は、正常な血液が作れない患者さんに対して造血幹細胞を移植する治療法で、患者さんの血液を正常な状態に戻すことを目的とします。
費用相場は約15万円以上となっています。
脊髄再生治療:2018年12月から、7年の期間限定で保険が適用される治療法で、脊髄を損傷した患者さんの幹細胞を拡大・培養し、患部に注入して脊髄を修復する手法です。
費用相場は約300万円〜450万円となっています。
これらの治療法は保険診療として提供されており、特に脊髄再生治療は条件付きで保険適応になったことから、一部の患者さんにとって負担を軽減する可能性があります。
ただし、治療ごとに個別の要因によって費用が変わるため、具体的な治療プランや費用については医師と相談することが重要です。

自由診療

自由診療において、再生医療はさまざまな治療に応用されています。
以下にその詳細をまとめます。
変形性膝関節症の治療:間葉系幹細胞を体内に再導入する前に、それらを培養し増やして治療を施すのが通常の手法です。
費用相場: 幹細胞投与だけで100万円以上かかり、全体の費用相場は数十万円から数百万円、一部では1000万円を超える治療もあります。
更年期障害の治療:更年期障害の症状緩和を目的として再生医療が使用されますが、費用は個別の治療プランに依存します。
美容外科領域の治療:バストアップ、顔のシワやクマの改善など、美容治療に再生医療が応用されます。
費用相場: PRP(多血小板血漿療法)など、治療によって費用が変わり、20万〜30万円程度が一般的です。
治療費用は医療機関や治療内容によって変わるため、詳細な情報は医師や医療機関との相談が必要です。

治験

治験は新しい治療法や医療技術を評価するために行われる重要なプロセスです。
具体的な治験の例として、2018年11月に、iPS細胞を用いて培養した神経細胞をパーキンソン病の患者さんの脳に移植する手段が実施されました。
このような治験は、患者さんに新しい希望をもたらす可能性があります。
治験において、治療そのものの費用は患者さんの負担がゼロの場合があります。
しかし、患者さんが通常服用している薬や検査費用などは、通常の健康保険の対象とされ、一部は患者さんが負担する可能性があります。
治験に参加する患者さんは、治験の詳細な説明を受け、リスクと利益を理解した上で参加を決定します。
治験は新しい治療法や薬の開発に不可欠であり、将来的には多くの患者さんに恩恵をもたらすことが期待されています。
しかし、治験に参加する際には、医師の指導を受け、自身の健康状態とリスクを十分に検討することが大切です。

再生医療費を抑える制度

再生医療費を抑える制度

再生医療費を抑える制度を紹介します。

超過分の金額が払い戻しされえる

高額療養費制度は、治療にかかる医療費が一定の限度を超えた場合に、超過分の医療費が一部払い戻される制度です。
この制度を活用することで、治療にかかる自己負担を軽減できます。
ただし、高額療養費制度にはいくつかの条件と制約があります。 具体的なポイントは以下の通りです。
自己負担限度額: 自己負担限度額は、患者さんの年齢や所得、医療費の年間合計などによって変わります。
この限度額を超えた分が払い戻しの対象となります。
自由診療や先進医療の除外: 自由診療や先進的な医療、入院時の食事や宿泊費に関しては、高額療養費制度の対象外です。
これらの費用は自己負担となります。
手続きと申請: 高額療養費の払い戻しを受けるには、一定の手続きと申請が必要です。
医療機関や保険組合による申請方法について確認しましょう。
年間合算: 年間での医療費の合算が行われます。
高額療養費制度は年間の医療費が一定の限度を超えた場合に適用されるため、その年間の医療費合計を把握しておくことが重要です。
高額療養費制度は、治療にかかる費用が高額な場合に大きな支援となる制度です。
治療を受ける際には、この制度の活用が可能かどうかを確認し、必要な手続きを行うことがお得です。

医療費控除

医療費控除は、自由診療を含む医療費に対して所得税を軽減するための仕組みです。
以下はその要点です。
控除の対象: 医療費控除の対象には、自由診療を含む医療費が含まれます。
自由診療において再生医療を受けた場合も、支払った医療費は医療費控除の対象となります。
控除の計算: 医療費控除は、支払った医療費の額が所得の5%を超えた分から適用されます。
所得の10万円まで控除されるため、5%を超える医療費に応じて控除額が変わります。
資料の提出: 医療費控除を受けるには、確定申告を行う必要があります。
確定申告の際には、支払った医療費を証明するための資料を添付する必要があります。
領収書や医療費明細書などが証拠として必要です。
控除の上限: 医療費控除の上限は所得の10万円までとなります。
したがって、医療費が10万円を超えても、多くて10万円の控除が適用となります。
医療費控除は、高額な医療費に対する一定の税制優遇措置であり、医療費の負担を軽減するために活用できます。
確定申告の際には、支払った医療費に関する適切な証拠を収集し、控除を受けるための手続きを行いましょう。

再生医療に関する保険の将来

再生医療に関する保険の将来

再生医療の今後について、保険の対象範囲の増加が望まれています。
中央社会保険医療協議会総会にて、再生医療に関する知見の蓄積と検討が継続的に行われる予定です。
この取り組みにより、保険適用が認められる再生医療の範囲が拡大し、患者さんにとって負担が軽減されることが期待されています。
再生医療は、医療技術の進歩に伴い、難治性の疾患や損傷に対する新たな治療法として注目されています。
そのため、今後も臨床試験や研究が進行し、治療の働きなどについてのデータが蓄積されるでしょう。
これに伴い、保険適用の対象となる再生医療の種類が増え、患者さんへのアクセスが向上することが期待されます。
患者さんの健康と福祉を優先に考え、再生医療の発展と普及に向けて、政府や医療関連団体、研究機関が協力し、適切な規制と支援を提供していくことが大切です。
再生医療がより多くの人々に利益をもたらす未来に向けて、継続的な努力が行われています。

まとめ

まとめ

ここまで再生医療は保険適用されるのかについてお伝えしてきました。 再生医療は保険適用されるのかに関してまとめると以下の通りです。

  • 『再生医療』は、生体組織や臓器の機能障害や機能不全を修復するために、細胞や人工材料を活用する医療アプローチ
  • 再生医療のメリットは副作用が少なめ
  • 再生医療が保険適応になるためには、国の認可が必要

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業

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