注目のトピック

再生医療

PRP治療の費用相場は?PRP療法のメリットとデメリットも解説

PRP治療の費用相場は?PRP療法のメリットとデメリットも解説

PRP療法とは、人が生まれつき持っている自然治癒力を利用して行う再生治療の一つです。再生治療とは細胞や組織を用いた治療方法であり、これまで治療が難しかった疾患に対しても新たな選択肢として考えられるようになりました。新たな医療として注目されているPRP療法は、整形外科や美容医療さらに歯科治療においても広く活用されています。PRP療法とはどういった治療なのか、どのようなメリットとデメリットがあるのか、また費用相場はどれくらいなのかについて解説します。

PRP療法の費用

PRP療法の費用 PRP療法は新たな医療として注目される再生治療の一つですが、保険適用なのかどうか、費用についても気になるところです。ここでは、PRP療法は自費診療なのか、使用する部位によって費用が異なるのか、費用相場はどれくらいなのかについてまとめましたので、参考になさってください。

PRP療法は自費診療ですか?
PRP療法は現在の日本では保険適用外のため自費診療になります。そのため医療機関ごとに数万円~数十万円と費用の設定が異なり、実施部位や使用するPRP精製キットによっても費用が異なります。また、その症状によっても変わってくるので、詳しくはクリニックで事前に確認することをおすすめします。
PRP療法は使用する部位によって費用が異なりますか?
PRP療法は受診する診療科や使用する部位によって費用が異なります。整形外科での膝関節や肩、肘などの治療では約10万から40万円かかります。形成外科での傷跡の治療や美容目的では約5万から30万円、皮膚科での脱毛症の治療やニキビ跡の治療では約5万から15万円、歯科でのインプラント治療では約10万から30万円とそれぞれ幅広い設定になっています。また、自費診療なので医療機関ごとに費用が異なります。詳しくはそれぞれの医療機関に確認しましょう。
PRP療法の費用相場を教えてください
PRP療法の費用は、使用する部位やPRP精製キットによって異なりますが、一般的な費用相場は約5万から30万円前後になります。費用の内訳は血液採取、血液感染症検査費用、PRP作成費用、施術料といったものです。例えば、膝関節の治療では1回の施術で約20万から40万円、顔のしわやたるみの改善などに使用される場合は1回の施術で約10万から30万円かかることがあります。医療機関によって費用が異なるので、詳しくはクリニックで確認してみてください。

PRP療法ついて

PRP療法は、従来の薬物療法や外科手術とは異なり、人が生まれつき持っている自然治癒力を利用して行う再生治療の一つです。ここではPRP療法とはどのような治療法なのか、効果が期待できる理由は? またどのような症状に使用され、どういった流れで行われるのかについてまとめました。

PRP療法とはどのような治療法ですか?
PRP療法のPRPとはPlatelet Rich Plasmaの略語で多血小板血漿(けっしょう)のことです。PRP療法は患者さん自身の血液から抽出した血小板を濃縮させ患部に注射することで、組織の再修復を促す治療法です。

血小板には傷口の出血を防ぎ止血する働きや、壊れた血管や細胞を修復する成長因子を供給する働きがあります。これらの自己治癒力の特長を活かして整形外科や美容医療など幅広い分野で活用されています。

PRP療法で効果が期待できる理由を教えてください
PRP療法で効果が期待できる理由としては、成長因子の作用、自然治癒力の向上、炎症の抑制の3点が考えられます。

PRP療法は血小板を濃縮した多血小板血漿を患部に注射する治療法です。血小板には組織の再生や修復を促す成長因子が豊富に含まれており、細胞の増殖や新しい血管の形成を助け、損傷した組織の回復を促します。この患者さん自身の血液を使用することで自然治癒力をより引き出すことができると考えられています。 さらにPRPに含まれる成長因子には炎症を抑える効果があり、これにより痛みや腫れを抑える効果が期待できるのです。

PRP療法はどのような症状に使用されることがありますか?
PRP療法は整形外科、美容医療、皮膚科、歯科などさまざまな分野の症状で活用されています。整形外科では、スポーツ外傷である肉離れや腱炎、靱帯(じんたい)損傷、変形性膝関節症、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症などに利用されています。美容医療では、ほうれい線やたるみの改善、肌の再生治療など、皮膚科では薄毛治療やニキビ跡の治療、歯科では、骨や歯茎の再生を促しインプラントの安定性を高めるため、インプラント治療や骨造成治療などにPRP療法が利用されています。
PRP療法の流れを教えてください
PRP療法の治療は、血液採取から血小板の分離、患部への注入という流れで行われます。

まず、患者さん自身から必要量の血液を採取します。採血量はクリニックにより異なりますが20㏄前後です。次に採取した血液を遠心分離機にかけ、血小板を濃縮した多血小板血漿であるPRPを抽出し、患部に注入します。これにより成長因子の働きで組織の修復や再生が促されるのです。患部への注入の際に故意に新しい傷を作ることで、身体がその部位を再び怪我として認識するため、さらに自己治癒力を高めることができます。

PRP療法のメリットとデメリット

PRP療法のメリットとデメリット PRP療法は、前述のように整形外科、美容医療、皮膚科、歯科といった分野で広く活用されています。ここではPRP療法のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

PRP療法のメリットを教えてください
PRP療法のメリットは、まず自分自身の血液を利用するので副作用やアレルギー反応が少なく、手術と比べて傷跡が残りにくいことです。また、メスを使用しないため身体への負担が少なく入院は不要です。通院だけで施術を受けることができるので、普段の生活への支障が少ないこともメリットとして挙げられます。

成長期の子どもは治療の対象外ですが、年齢制限もありません。さらに関節や顔、筋、腱、骨などさまざまな部位に施術できるので、自分の症状に合わせて治療できるのもメリットでしょう。

PRP療法のデメリットを教えてください
PRP療法のデメリットは、保険適用外のため費用が全額自己負担になることでしょう。金額は実施部位などによっても異なり、自費診療のため数万円から数十万円の費用がかかります。しかし、確定申告の際に医療費控除の対象になる場合もありますので、再生医療を少しでも安く受けたいと考えられる方は、医療費控除の対象になるかどうか、税務署に確認して見るのもよいでしょう。

また、この療法は自然治癒力に委ねられているため個人差があり、すべての患者さんに同じ効果が得られるわけではありません。治療の効果が実感できない場合もあります。さらに即効性はなく、例えば、ステロイド注射は即効性がある一方で、PRP療法は数週間から数ヵ月かけて効果を発揮します。その効果を感じるまでに時間がかかることもデメリットの一つかもしれません。 なお、がんや糖尿病が進行している、妊娠中である、感染症を患っているなど、身体の状態によって一部の方は治療を受けることができません。そのため、まずは事前にクリニックで確認したほうがよいでしょう。

編集部まとめ

再生医療の一つであるPRP療法の費用やメリット、デメリットについて解説しました。PRP療法はスポーツ外傷や障害、関節炎の治療などの整形外科分野だけでなく、肌の再生に役立つ美容効果や薄毛治療、さらに一部の不妊治療での応用にも効果が期待できます。さまざまな用途で患者さんの悩みの解消に貢献している再生医療やPRP療法、今お持ちの悩みに使えるかもしれない、そう感じられた方はぜひ一度、再生医療を扱っているクリニックへ相談してみてはいかがでしょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
高藤 円香医師(自衛隊阪神病院)

高藤 円香医師(自衛隊阪神病院)

防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科

記事をもっと見る

注目の記事

RELATED

PAGE TOP

電話コンシェルジュ専用番号

電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。

受付時間 平日:9時~18時
お電話でご案内できます!
0120-022-340